セックス

昨日。

久しぶりに妹や甥っ子たちと会う機会があった。

ひと夏を越えて

二人とも一回り体が大きくなってた。

少し見ない間に

たくましくなってる気さえする。




二人ともまだ僕のことを

好きでいてくれるので 笑



久しぶりに会えて

学校での出来事を細かく伝えてくれたり

まあまのことを気にしてくれたり、

二人とも争うように僕に話しかけてくる。




僕は自分の日常で

そんな目に合うことはほぼ皆無なわけで

鬱陶しく思うことなく、

ただ、適当に応えるのは嫌なので

なるべくゆっくりと答えるように

心がけている。




いろんな質問をしてくる中で

小4のこたろうが

沢山の質問の中のひとつとして

いきなり僕に聞いてきた。




「ねぇ、たけちゃん、セックスって何?」




僕は瞬間的に笑ったけど

その場にはお袋や妹もいて

笑ったすぐ後に、二人の顔を見た。

妹は笑ってたし

お袋は少し慌てたような顔をしてた。笑




うちの家は昔から

そういうことをあけすけに話す文化はなく

ただ話の節々に

その匂いをオブラートに包んで含み伝える、みたいな

なんとも言えない表現で

セックスのことと、接してきたんだと思う。

これは親の了見によるところ。




僕は、こたろうのその質問に

僕なりに、とてもきちんと答えたくて

少し時間をかけて考えてみた。



いくつか選択肢があがったが

まわりくどい説明は

かえってそのまわりくどさだけが

感覚として残る。

それは避けたいなぁとの気持ちが働き

ここは、ずばっと一言で答えたい欲求が生まれた。

そして即座に、こう答えた。




おおかみこどもの雨と雪」という映画を見て欲しい。




こたろうの目を見ながら、

そう答えた。





こたろうからしてみれば、

これも

ずいぶんまわりくどい答えなのかもしれない。




けれど

文字通りセックスを一言で語るのは

難しい。




悪くない答えだったのではないかと

今では思う。




その質問を、

そういう場所で

ずばっとしてくるこたろうの無垢さが

僕には可愛いし



彼はきっとこの後、

そんな風に

その質問をしたことを悔いるに違いない。 笑



けど

もし彼がこの先

おおかみこどもの雨と雪」を見てくれて

何かを感じてくれたんなら



またそのことで僕と話ができる。

そんな日が来るかなぁ。

必ず来るなぁ。 笑

おじさんは、心底楽しみです。




夏公開のこの映画を

先日ようやく、昼下がりのマチネ料金で見て

ガラガラの映画館で、嗚咽しました。













がさっと、おおまかに

人間というものを語るのであれば。



人間性と動物性という

相反する規範を持ち合わせた、いびつな動物。



それに限らず。

人はいつだって相反する二つの要素に

引き裂かれながら

バランスをとりながら

日々を暮している。



生と死、

男と女、

愛と憎。

喜と悲。



自己と他者、もそうだろうし

都市と田舎、

自然と文明、も

そうかもしれない。

暴力と話し合い、だって

きっと、そうだ。




真実は その中間 にあって

その均衡をひたすらとってきたのが

人間の歴史というものだろう。

これは僕が常々考えている

世界の形だ。




にんげん と おおかみ に

引き裂かれた家族の話は

僕にはほとんど メルヘン に感じられず

リアルな物語としか思えなかった。



アニメーションという技法含め

メルヘンに仕立てようとすればするほど

物語の真実がリアルに浮かび上がってくるような

胸が詰まるような感覚。

心地よい錯覚。




宮崎あおいが、

凄まじい表現力を発揮しています。




おんなの映画です。



あぁ、おんなたちよ、

おんなたちよ!!












さて。

来週は、木曜日に歌います。

ネクストサンデー7周年記念。

7組のギター弾きによる競演。

僕は6番目、21時くらいにステージに立ちます。

七者七様のギター弾き語り。

じっくりとお楽しみください。




"NextSunday 7th anniversary"

『ぼくの好きなギター弾き』

http://nextsunday.jp/7shunen.html



18時半開場 19時開演

2000円(ドリンク別)




出演

石橋拓郎(そこしれ公園) / 和田英 / 中村翔 / 雨宮弘哲

小野一穂 / ジョー長岡 / 阪本正義

(出演順)










ジョ