金沢、富山の歌旅 3  〜背中〜


いよいよツアー最後の日。

朝起きたら、

今朝は、カレーを食べてもらわなくては困る、とのお達し。

ヨシヒロさんは僕らが来るというので

2種類のカレーを作ってくれていたのだった。

ひとつはグリーンカレー

一日目の深夜にご馳走になった。

もうひとつは普通のカレーで

朝からご馳走になる。

美味しい。

よその家のカレーは、

昔から美味しいに決まってる。笑



朝食の後、自室でギターを弾くヨシヒロさん。

今日のライブの準備。


こうやってこの場所から

ヨシヒロさんの音楽が生まれたのだ。


洩れ聞こえてくる

ギターの柔らかい音粒。

珈琲を飲みながら、至福のひととき。


ヨシヒロさん、世話になりました。

いろいろありがとう。





今日のライブ会場は

スキー場の施設を使った地元の音楽祭。

天気もよくて、絶好の屋外ライブ日和。


大雨中止!のイベントだったから

そわそわしてたけど

雨男の呪いはようやく溶けたのか。


ひとり20分ずつくらいの持ち時間で

会場入りして、すぐ出番。



僕のセットリスト。


1 プカプカ(西岡恭蔵

2 素晴らしき日曜日(ギターバージョン)

3 わたしは海女 

4 夕闇は僕に迫る




今回のツアーセットリストは

全部違う曲で歌い納めた。

素晴らしき日曜日はバージョン違いで♪)


ありがたいことに、

3日間、足を運んでいただいたお客様に

ジョーさんのワンマンライブを見た気分です、

と、最後に言われた。

思わずガッツポーズ。





屋外で歌う気持ちよさ。

僕の声が、前の山にこだましていて

跳ね返ってくるあの感覚は

ちょっと病みつきになりそうだし、

本番中に僕が歌ってる時に

靴の上に白い蝶々が止まった。

僕はその蝶がそのままでいてくれるように

祈るような気持ちのステージだった。

そのことも当分忘れないだろう。



お客様が

そこらじゅうでバーベキューをやってたり

子供たちが走り回ってたり

恋人たちがいちゃついてたり

お酒を呑んだり

お弁当を食べてたり

足を投げ出して昼寝してたり

無防備に、ぼおーっとしてたり。

それぞれの楽しみ方で

時間を過ごしてる感じが、

実に心地よい。


こういう屋外のイベントを

やってみたくなる。

PAの件など、すぐにろくたんさんに相談。

僕はこういう時、仕事が早い。笑




出番が終わって

僕らは、はしゃいだ。

子供みたいだった。


最後の夏の日差しと

お酒とを、

体いっぱいに浴びて。

時間と場所を忘れて。






somedayのマスター、種部さん。

今度は是非somedayで歌いたい!



世話になった、ろくたんさん。

ありがとう!

また会いましょう。



夏子さん、今回もいろんなお話しましたね。。

まだまだ続きますね。

ありがとう。








宴の途中で

僕の眼に飛び込んできた光景。


今回のツアーで

もっとも眩しい瞬間だったと

今思う。


この4つの背中が

僕にやさしく語りかけていた。

どんな言葉よりも雄弁に

語りかけていた。


なにを語りかけていて

僕が何を読み取ったのかは

ここでは教えません。笑



実はそのとき

この幸せな背中達を眺めながら

涙が止まらなかったんだけど

もちろん誰にも気づかれずに

お酒と手ぬぐいで、ごまかした。


ちかいうち

「背中」ってタイトルの曲ができるから

それを是非聞いてみてください。






阪本さんと出逢った頃の話。

ライブで共演して

いつものように酒を酌み交わしていた時。

僕は自分の活動の状況に憂いていて

愚痴も込めて

そのことを阪本さんに率直にぶつけたら

ローリンはガハハっと笑って、こう言った。



ジョー、おまえは今すぐ旅に出ろ。

全国津々浦々、いろんな場所で歌ってこい。



今年も声をかけてくれて

阪本さんと歌旅ができたこと、

忘れない。

ありがとう。







その、阪本正義。

来月には僕の渾身の企画で

加川良さんと共演する。

歌の父との、がっぷり四つの共演。


今回のツアーに同行した岩見夏子が

お花でステージを飾ってくれます。



10月8日の祝日です。

阿佐ヶ谷のNextSunday。

さあ、どんなミラクルが起きるか。


興味ある方、是非早めに予約をお願いします。

よろしくどうぞ。








帰りの「はくたか」から撮った、夕暮れ。


さようなら。




さようなら。


また逢う日まで






最後は、この歌を。

小沢健二の「旅人たち」。

ポローニャのライブ映像より。






これで北陸ツアー記はおしまい。

最後まで読んでくれた方々、

長い文章に付き合っていただき

ありがとうございました。




ジョー長岡